さくらんぼ計算って知ってますか?
先日、次女の授業参観がありました。
算数の”繰り下がりのある引き算”の授業だったのですが…出ました!
「さくらんぼ計算」
長男のときも長女のときも、教えるのにちょっと戸惑ってしまったんですよね。
昭和生まれの私の時代には、存在しなかったであろう「さくらんぼ計算」についてまとめてみました。
- さくらんぼ計算って何?
- さくらんぼ計算のやり方は?
- さくらんぼ計算っていつからあるの?
- さくらんぼ計算のメリットは?
学習習慣の定着については▼▼▼
さくらんぼ計算とは
さくらんぼ計算とは、小学1年生の算数で習う、繰り上がりのある足し算や繰り下がりのある引き算のときに使われる方法です。
計算するときに描く図がさくらんぼに似ているので、さくらんぼ計算と言われています。
足し算のやり方
繰り上がりのある足し算で、10のまとまりを作って考える方法です。
実際に次女の宿題のプリントを見てみましょう。
9+6=15 を計算する場合
- 足される数(左の9)が10になるように、足す数(右の6)を1と5に分ける
- 足される数の9と1を足して10にする
- 10と5を足して15になる
というふうに考えます。
このとき、足される数の9を4と5に分けて考える方法でもよいです。
引き算のやり方
15-9=6 を計算する場合
- 引かれる数(左の15)を、10と5に分ける(さくらんぼにする)
- 10から、引く数(右の9)を引いて1になる
- 5と1を足して、6になる
というふうに考えます。
このとき、引く数の9を5と4に分けて、15から5を引いて10にして、その10から4を引くという方法でも良いです。
さくらんぼ計算っていつから始まったの?
私が小学生だった時代には、見たことも聞いたこともなかったさくらんぼ計算ですが、いったいいつから小学校で習うようになったのでしょう?
調べてみても、はっきりといつから始まったというデータは見つけられなかったのですが、長男も長女もさくらんぼ計算を習っていたので、少なくとも長男が小学1年生だった2011年には存在していたようです。
そろばんやくもんを習っている子もみんな使わないといけないの?
そろばんやくもんを習っている子は、暗算に慣れていて計算が早い子も多いので、さくらんぼ計算を使うことで、逆に時間がかかって混乱することもあります。
さくらんぼ計算には否定派も多く、
- 「普通に計算した方が早いんじゃないか」
- 「余計に面倒くさい」
- 「さくらんぼ計算でつまづいて、算数への苦手意識ができた」
などという声をあげる保護者もいます。
小学一年の算数プリント。
— pyokotan (@pyokotan15) December 7, 2020
答え合ってるのに、さくらんぼでやってない(数を2つに分けて計算しやすくする方法)ってだけで、○くれないし点数も書いてくれないのめっちゃモヤモヤする… pic.twitter.com/4zQRAFHMSK
文部科学省は、さくらんぼ計算に関して以下のような方針を示しています。
「これでやらなければならないということではなく、こういう考え方で計算できるという基準を示しただけです。やるかどうかは、各教育委員会か各学校での判断になります」
実際に次女の授業でも、1つの計算問題に対して、
- さくらんぼ計算を使って解く
- 図を使って解く
2パターンに分けて解説されていて、自分のわかりやすい方法を選んで解くように指導されていました。
次女はさくらんぼも図も描かずに、指を折って数えてましたがね…
さくらんぼ計算のメリットは?
さくらんぼ計算の目的のひとつに、10進法の考え方を覚えるため、というものがあります。
なぜなら、私たちが生活している社会では、10進法の考え方を使うものがたくさんあるからです。
例えばお金は、1円以外は5か10のまとまりで硬貨や紙幣が作られています。(1円、5円、10円、50円、100円、500円、1000円、5000円、10000円)
そして、10のまとまりができるごとに位があがる性質を持っています。
このような10進法の考え方の基礎を作るために、10のまとまりを作る練習をする、というのがさくらんぼ計算の目的のひとつです。
この10をまとまりとして考えることが身についていれば、高学年になって桁数の多い計算をするときにもスムーズで便利です。
また中学生になって、負の数が出てきたときにも補数の概念が理解できていることはとても重要です。
まとめ
学校での教え方は、時代によってどんどん変わっていくものです。
もしかしたら、数年後にはさくらんぼ計算よりも画期的な考え方が主流になっているかもしれません。
賛否両論あるさくらんぼ計算ですが、親としては、さくらんぼが書けずに減点されてしまったテストを見て、嘆いたり文句を言ったりしてもしかたないので、子どもがどの程度理解できているのかを見極めて、いろんな考え方があるんだということを子どもと一緒に学んでいけたらいいんじゃないかなと思います。
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